kimunori10’s diary

マラソン、スポーツ、トレーニングを中心とした雑記ブログ

首を鍛えておいた方が良い理由

久しぶりに筋肉系の話題について書いていきたいと思います。ただし書く内容は極めてマニアックです。なぜなら「首」を鍛えることについて書くからです。
多くの方は首を鍛えたことがないと思います。それに、「首を鍛えないといけないの?首なんて鍛えなくてもいいんじゃない?」という声が聞こえてきそうです。
ましてや、女性からは「首を鍛えたら太くなってしまって嫌だ」という声が多く聞こえてきそうです。
 
そんな私も多くの方々と同じような意見でした。そもそも首を鍛えるということはどうしてなのか、と疑問に思う人が数多くいると思うので、その疑問をまずは解いていきましょう。
 
首の痛みは、およそ7割の人が一生に一度は経験すると言われるほど、よく見られる症状なのです
首の骨(頚椎=けいつい)は、重さが6~8kgもある頭を支え、上下左右に動かしたり、回転させたりと、複雑な動きをコントロールしています
それだけに、首には日頃から大きな負担がかかりますが、加齢によって首の筋肉が弱くなったり、運動不足で首をあまり動かさないでいたりすると、首の筋を違えたり、凝りから筋肉痛を起こしたりします
首の痛みの多くはこのようなタイプで、日常の習慣を見直したり、首の筋肉を鍛えたりすることで改善されます
 
しかし、加齢によって頚椎そのものも老化します。頚椎がすり減ったり、クッションとなっている椎間板の変形が生じたりすると、慢性的な痛みやしびれを起こすようになります。
頚椎の中央には、神経幹である脊髄が通り、脊髄から枝分かれした神経が肩や腕へとつながっています(※)。そのため頚椎が変形すると、首の痛みだけでなく、肩の痛みや手の痺れ、あるいは脚の痺れによる歩行障害、さらには排尿障害まで起こすこともあります
こうした症状が起こるようになると、本人も辛く、また治療にも長い時間がかかり、ケースによっては手術が必要となる場合があります。できれば初期段階(首の凝りや筋肉痛などの段階)で、早めに対処することが望まれます
(※)頚椎は、背骨の最上部にある7つの椎骨をいいます。椎骨と椎骨の間には、クッションとなる椎間板があります。また、頚椎を縦に貫く形で脊柱管という空洞があり、その中を脊髄が通っています。頚椎や椎間板が変形して脊髄を圧迫すると、様々な症状が起こります。
 
現代人は、パソコンとスマートフォンを、日常生活で多くの時間利用しています。
そのパソコンとスマートフォンの普及も相まって、首の痛みを訴える人が増えているのです。その最大の原因は、良くない姿勢を長時間続けることです。
パソコン作業をしている人の多くが、背中を丸め、顔を少し前に突き出すような姿勢をしています
この姿勢は、頚椎(後頭部の骨のこと)には不自然な状態なのです。特に、顎を突き出すと、首が後ろに反り、頚椎や首の筋肉を緊張させます。
長時間続けていると、首や肩の血液の流れが悪くなり、疲労物質の乳酸などが蓄積し、凝りや痛みを引き起こします(※)。
(※)最近の研究では乳酸そのものが痛みの原因ではなく、同時に生成されるヒスタミン、キニン、プロスタグランジンなどの物質が、痛みを引き起こすとも推測されています。痛みの発生メカニズムには、いまだ不明の部分が多くあります。
 
パソコン作業に限らず、一般的なデスクワークや、テレビをみているときなども、同様のことがいえるので注意が必要です。
首の痛みの予防と改善の第一歩として、背筋を伸ばし(背中を椅子の背につける)、顎を少し引く姿勢を心掛けましょう
そして時々自分の姿勢を見直し、意識的に姿勢を整える習慣を身につけていきましょう
また、長時間同じ姿勢を続けると、首の筋肉や頚椎に大きな負担となります。簡単な動作ですので30分に1度は席を立ち、次のような運動をしましょう。
1.首を左右にゆっくり倒す(5秒くらいずつ交互に5回)
2.顔を左右にゆっくり向ける(首の筋が少し張る位置まで向ける。5秒ずつ交互に5回)
3.肩を大きくゆっくり回す(前回しと後ろ回しを5回ずつ)
4.腕を上げてブルブルとふるわす(腕を下げてブルブルふるわす)
全て行っても3分程度なので、忙しい時にも合間をみつけて行ってみましょう。
 
身体を少し動かすだけで、血行が良くなり、疲労物質などが溜まりにくくなります。これらの運動は首、肩、腕などをリラックスさせるためですので、力を入れず、ゆっくり行うのがコツです
(急に強く動かすと、筋肉を痛めることがあるので注意してください)。
ただし、首の痛みが強い場合には、いきなり運動をしないようにしましょう。医療機関を受診して鎮痛薬などを処方してもらい、その上で医師の指導の下で運動を始めてください。
また、眼鏡の度が合っていないと、デスクワークのときに前かがみの姿勢になりがちです背筋を伸ばし、顎を引いた姿勢で見やすいように、眼鏡の調整をしましょう首の筋肉を鍛えることで凝りの解消だけでなく、小顔効果などのメリットを得ることができます
 
ここからは首の筋肉を鍛えることのできるトレーニングメニューを紹介します。そして、鍛えることによるメリットも解説しているので、そちらも参考にしてみてください。
首の筋肉を鍛えることで見た目にも、健康面においても両方においてメリットがあります
女性であれば首を鍛えることによって、フェイスラインがすっきりとすることで首と頭のメリハリができ、小顔効果を期待することができます
そして、健康面においても首回りの凝りの解消などを期待することができます。そのような効果がある首の筋肉ですが、鍛え方を知らない人が多いのではないかと思います。
 
そこで首の筋肉にあたる、胸鎖乳突筋と僧帽筋の鍛え方を解説しているので、参考にして日々のトレーニングに役立ててください。
・首周りの筋肉
1.胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は首の前に位置している筋肉であり、首を曲げたり回したりと、基本的な首の動きに関与している重要な部位になります。
耳の付け根から鎖骨にかけて位置していて、鍛えることで太く、たくましい首回りを手に入れることができます
女性の場合は首もとがすっきりとし、フェイスラインを際立つというメリットも期待できるでしょう。
 
2.僧帽筋
僧帽筋は背中の最も表層に位置している筋肉であり、上部・中部・下部の3つに分けることができます。
僧帽筋全体が首の筋肉というわけではなく、厳密にいうと僧帽筋の上部が首の筋肉に当たります。上部は鎖骨や肩甲骨の引き上げ動作に関与していて、このあと紹介しているのは主に僧帽筋上部のトレーニンになります。
 
・首回りを鍛えるメリット
1.小顔効果
首回りを鍛えることで、小顔効果を狙うことができます。胸鎖乳突筋は首筋のラインを形成していて、このラインがはっきりとすることで、首と頭のメリハリができ、首と相対的に顔が小さく見えるでしょう
正面から見たときはもちろんですが、横からぽっこりと出る筋肉であり、フェイスラインを整えるのにも効果的です。実際に、多くの芸能人の方もトレーニングに取り組んでいる部位でもあります。
 
2.凝りの解消
首の筋肉の一部である僧帽筋を鍛えることは、凝りの解消にも繋がります
凝りの原因は、基本的に血行不良であり、僧帽筋を鍛えることで血流が促進され、肩こりの原因の1つを改善することができます。特に、凝りの原因になりやすいデスクワークが中心の人に、首の筋トレはおすすめです。
 
・首のトレーニングメニュー
1. ネックフレクション
ネックフレクションの正しいやり方
1. 膝を立てた状態で仰向けになる
2. お腹を凹ませた状態で、上体を持ち上げ、顎を引き、頭を起こし、セットポジションを作る
3. 首を支点にしていきながら顎を前後に動かす
4. 3の動作を繰り返していきます
・セット数の目安
1セット60秒を3セット繰り返すことを目標にしましょう。
・注意するポイント
1.上体を起こすときはあらかじめ腹直筋を縮ませて、なるべくお腹を凹ませることで、腹直筋の作用を減らしましょう。
2.トレーニングのフォーム自体が体幹を鍛えられるようになっているので、お腹周りの引き締めにも効果的です。
 
2. ネックエクステンション
ネックエクステンションの正しいやり方
1. ベンチにうつ伏せになる
2. 両手でプレートを持ち頭の上に乗せる
3. プレートを首で持ち上げるイメージで頭を上下させましょう
4. 3の動作を繰り返す
・セット数の目安
1セット8~12回を目安に3セット繰り返します。
・注意するポイント
1.反動を使ってトレーニングを行わないようにしましょう。
2.首の後ろ側を鍛えたら前側も鍛えるようにしましょう。その際は上記で紹介したネックフレクションに取り組むと良いでしょう。
 
3. ネックラテラルフレクション
ネックラテラルフレクションのやり方
1. ベンチの上に横を向いて仰向けになる
2. 片腕を床につけて、片手でプレートを持ち頭の上に乗せ体勢を安定させます
3. プレートの重さを感じながら頭を上下させる
4. 3の動作を繰り返す
・セット数の目安
1セット8~12回を目安に3セット繰り返します。
・注意するポイント
1.細かな動作が中心のトレーニングであるので、限られた範囲内でも大きく動くことを心がけましょう。
2.大きく動作することと合わせて、なるべくゆっくりと動作することで、トレーニングの効果を高めることができます。
 
4. ダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグの正しいやり方
1. 足を肩幅ほど開き直立する
2. ダンベルを両手に持ち体の脇にセット
3. 僧帽筋を意識しながら肩をすくめる
4. 最も高い位置で1秒間静止
5. ゆっくりと肩を元の位置に戻す
6. 4と5を繰り返す
・セット数の目安
1セット8~12回を3セット繰り返します。
・注意するポイント
1.セットポジションでは手の平は体の方に向けます。
2.肩甲骨のみを動かすことを意識しましょう。
3.反動を使ってトレーニングを行わないようにしましょう。
 
5. バーベルシュラッグ
バーベルシュラッグの正しいやり方
1. 足を肩幅ほど開き、直立する
2. バーベルをを両手に持ち、ぶら下げるようにして持つ
3. 僧帽筋を意識しながら肩をすくめる
4. 最も高い位置で1秒間静止
5. ゆっくりと肩を元の位置に戻す
6. 4と5を繰り返す
・セット数の目安
1セット8~12回を3セット繰り返しましょう。
・注意するポイント
1.バーベルは順手で握ります。
2.肩甲骨のみを動かすことを意識して肩をすくめましょう。
3.トレーニングは反動で行わないようにしましょう。
 
首の筋トレについて解説していきました。首のトレーニングは種類こそ少ないですが、首の筋トレを行うことで、身体の隅々まで鍛え上げ、フェイスラインや肩凝りの改善を目指していきましょう
 
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。