二の腕を効果的に鍛えるためには~前編
二の腕を気にされている女性は数多くいます。
女性は特に夏場に腕を出す際に、二の腕が脂肪でタルンタルンな状態を嫌がります。
男性でも二の腕が引き締まっていて、筋肉がある方がかっこよく見えるため、鍛えたいという方が多いのではないでしょうか?
やはり、適度に締まっていて、適度に筋肉があるほうが良い印象を受けます。
つまり、上腕三頭筋を鍛えたほうが、腕が太くなるのです。
上腕二頭筋とは、腕の前側に付着している筋肉です。腕にグッと力を入れると、力こぶができる筋肉です。
肘を曲げていく(屈曲)動作において力を発揮し、肘を曲げ伸ばししなくても、肘を曲げたまま保持するよう物を運んでいるときの動作でも使われています。
そのため、日常生活で使う頻度の高い筋肉です。
これに対して上腕三頭筋は、二の腕の後ろ側に付着している筋肉で、肘を伸ばしていく(伸展)動作において力を発揮します。
上腕三頭筋は、面積の大きい筋肉です。
上半身の中では、肩の三角筋、胸の大胸筋に次いで、3番目に大きな筋肉なのです。
上腕三頭筋は、大きく分けて3つの部分から構成されています。
腕を下ろした状態で内側にある筋肉を長頭、外側にある筋肉を短頭と呼びます。
短頭は、さらに2つに分かれていて、肩に近い部分は外側頭、肘に近い部分は内側頭と呼ばれています。
上腕三頭筋の主な働きは、肘関節と肩関節の伸展です。
つまり、肘から先を曲げたり、腕を身体の後ろに下げたりする働きを担っています。
荷物を頭上に持ち上げる時などに使われますが、日常生活で使われることはそれほど多くないため弱くなりがちです。
どちらの筋肉を鍛えたいのかきちんと理解した上で、エクササイズメニューを選択しましょう。
実は、長頭・内側頭・外側頭と、3つの頭があるので、上腕「三頭筋」であることがわかったところで、次は鍛え方についての知識をつけていきましょう。
上腕三頭筋を含め、大胸筋などの他の筋肉でも同じですが、面積が大きい筋肉というのは、基本的に全体を同時に鍛えても効果が分散されてしまうので、部分ごとに分け、しっかりとピンポイントで負荷を与えて鍛えることが多いです。
その方が、トレーニングの効率が良く、効果も早く表れます。
上腕三頭筋に関しては、内側の長頭と外側の短頭で鍛え方が異なります。
上腕三頭筋を鍛えるメリットは、単純な筋肥大だけではありません。
腕において、最も大きな面積を誇っている上腕三頭筋は、鍛えることで得られる副次的な効果がいくつもあるのです。
・腕を効率的に太くする
まず、上腕三頭筋を鍛えることは、腕を効率的に太くすることにつながります。
上半身の中でも、腕の中でも大きい筋肉ですが、具体的に言うと上腕三頭筋は、腕の筋肉のなんと3分の2を占めるほどの大きさなのです。
つまり、普段使わない筋肉ですので、トレーニングで酷使すると、太くなりやすいという側面があります。
・他の部位のトレーニング効率までをも高める
特に、その影響が顕著であるのが「大胸筋」です。
胸と腕の筋肉は繋がっているので、大胸筋のトレーニングをする際に、腕の筋肉をよく使います。
他の部位のトレーニング効率をも引き上げてくれるのです。
・二の腕の引き締め効果
年齢とともに代謝が落ちてきて、「どうしても二の腕の部分がたるんでしまう」という悩みを抱いている女性は、多いのではないでしょうか?
二の腕が多くの女性にとって悩みの種になる理由は、やはり上腕三頭筋は「普段使わない筋肉」だからです。
上腕三頭筋は鍛えることによって、普段使っていない分、必ず引き締まってきます。
・上腕三頭筋を鍛えるコツ
意識すべきポイントは2つあり、「ピンポイントで刺激を与えること」、そして「他の部位のトレーニングも同時に行うこと」です。
筋トレは、鍛えたい部位にピンポイントで負荷を与えられなければ、なかなか肥大化につながりません。
効果が分散されないように、正しいやり方とフォームで、しっかり負荷を与えていきましょう。
そして、効率的に上腕三頭筋を鍛えたいのであれば、胸や肩などの筋肉も同時に鍛えましょう。
・上腕三頭筋を効果的に鍛える方法
1.ダンベルアームカール
1.ダンベルを肩幅で持ちます。両手のひらは正面へ向けます。
2.背筋を伸ばし、頭の位置を固定する。軽く膝を曲げ、肩幅に広げます。
3.肘を腰より少し前に出し、ダンベルを持ち上げていきます。
4.肘を曲げきったら、ゆっくりと元の位置に戻します。
肩をすくめたり、身体を傾けて動作を行わないように注意しましょう。
2.背中をベンチにつけ、軽く肘を曲げたまま腕を下げます。
3.肘を前後に動かさないように曲げていきます。
4.元の位置に戻すとき、軽く曲げた状態で止めておきます。
上腕二頭筋のストレッチが強くかかるため、立った姿勢で行うよりも強度が高いエクササイズです。
正しいフォームで、動作スピードをコントロールしながら行いましょう。
3.コンセントレーションカール
1.片手にダンベルを持ち、フラットベンチに座ります。足は肩幅に広げます。
3.そのまま曲げていきます。
4.曲げきったら、元の位置に戻していきます。
肘を脚でしっかり固定できるので、初心者でも行いやすいエクササイズです。
上腕二頭筋を最大限に収縮させるように意識すると、さらに効果的でしょう。
1.フレンチプレス
1.両手でダンベルを持ちます。グリップではなく、プレートの部分を両手で支えます。
2.肘を伸ばしたまま頭上へ上げ、ゆっくりと肘を曲げていきます。肘は開き過ぎないようにしましょう。
3.限界まで曲げたら、元の姿勢に戻ります。
初心者の場合、動作中に肘が前後に動いてしまう人が多く見られます。
動作中に肘が動いてしまう場合は片腕ずつ行い、反対の手で肘を固定するとよいでしょう。
2.トライセップス・キックバック
1.どちらかの手でダンベルを持ちます。ベンチに片方の手と同じ側の膝をのせ、身体を前傾させます。
2.肘が90度になるように持ち上げ、脇腹に固定します。
3.肘を固定したまま、ゆっくりと伸ばしていきます。
4.伸ばしきったら再び肘を曲げていき、元の姿勢に戻ります。
肘を伸ばしきったところで力を入れ、上腕三頭筋を意識することがポイントです。
ダンベルのプレート部分を天井に向けるよう意識すると、動作がしやすくなります。
3.ライイング・ダンベル・トライセップス・エクステンション
1.ベンチに仰向けになります。ダンベルを両手で持ち、肘を伸ばして顔の前に構えます。
2.肘の位置を動かさないように曲げ、ダンベルを下ろしていきます。
3.限界まで下ろしたら、肘を伸ばしてダンベルを持ち上げていきます。
ダンベルが顔に落下してこないように気をつけましょう。
このエクササイズには、動作を片腕ずつ行う方法もあります。
その場合、反対の手で肘が動かないように固定すると、より正確な動作を行うことが可能です。
ダンベルエクササイズは両手同時に動かすだけでなく、片手ずつ動かすことでより正確な動作が行えたり、筋肉を意識しやすくなります。
4.ナローベンチプレス
1.ベンチに仰向けになり、バーベルを肩幅より狭く握ります。
3.上腕三頭筋の収縮を意識しながら、ゆっくりバーベルを下ろしていきます。
4.胸のあたりまで下ろしたら、ゆっくり持ち上げ、元の位置まで戻していきます。
5.プレスダウン
1.端に小指を添えるようにグリップを握ります。グリップを握ったまま、地面にひざまずき、膝立ちになります。
2.肘の角度が90度になるところで構えます。
3.肘を固定し、支点にするようにして、ゆっくり伸ばしていきます。
4.また肘の角度が90度になる位置まで戻していきます。呼吸は、下げるときに吐き、上げるときに吸いましょう。
今回は、ここまでにしたいと思います。
他の部位と比べて効果が出やすいといえるので、ぜひ自宅でチャレンジしてみてください。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。