kimunori10’s diary

マラソン、スポーツ、トレーニングを中心とした雑記ブログ

読書をすることがいい理由~パート2

今回は読書をすることがいい理由について、前回の続きから書いていきます。
 
・効果的な読書ジャンル
では、学生やビジネスパーソンとして成長するためには、どんなジャンルの読書が効果的なのでしょうか。
以下に4つのジャンルをご紹介します。
1. ビジネス書
ビジネス書を読めば、悩み・問題の解決法をいち早く見つけることができます
私たちが抱える問題や悩みのほとんどは、人類最初のものではありません。
例えば、「営業ノルマが達成できない」「上司との付き合い方がわからない」などの問題は、誰もがぶつかってきたものだと思います。
こうした「前例のある問題」は、ゼロから自分で考えるより、ビジネス書に書かれた解決方法を採用するほうが、手っ取り早く解決することができます
例えば、日本最大の美容室チェーンを展開する株式会社アースホールディングス取締役・山下誠司氏は、かつて美容室の店長に抜てきされたときの経験を紹介しています。
入店後たった2ヵ月で店長となった山下氏は、ほかのスタッフとの距離感や店長としての振る舞い方に悩んだそうです。
そんなとき見つけた本に「職位が違っても人はみな平等。だからどんな人にも敬語を使うべき」と書かれていたので、そのまま実践してみたそうです。年齢やキャリアにかかわらず、スタッフ全員に敬語を使うことにしたのです。
すると、徐々にスタッフとの関係や店の雰囲気が好転していったのだそうです。
山下氏が本の力に頼っていなかったら、スタッフとの関係が築けないまま、状況は悪化の一途を辿っていたかもしれません。
素直に本の力を借りることは立派な手段なのです
 
自己啓発本は、読者を鼓舞し、意識を高めることを目的とした本です。
成功を得るためのマインドセットやノウハウなどが書かれています。
自己啓発本を読むメリットは、モチベーションを高められることですほとんどの自己啓発本は、何らかの成功を収めた人によって書かれています
成功までの道のりや著者の信念、激励の言葉などに触れることで「自分も頑張らないと」という気持ちを高められるのです
反対に、成功者たちの失敗談を読めることも、自己啓発本のメリットだといえるでしょう。
「勝ちに不思議の勝ちあれど、負けに不思議の負けはなし」という言葉があるとおり、失敗には必ず法則があります。
裏を返せば、失敗談を学ぶことで「こうすれば失敗しにくい」という貴重な学びを得ることができるのです。
また、失敗談を知ることで、成功者たちも初めからうまくいっていたわけではないことがわかり、励みになるはずです。
エジソンは一つの発明品を完成させるまでに、無数の失敗を重ねていましたし、東北楽天イーグルスなどの野球監督を務めた野村克也さんは、平成の31年間に最も多く勝った監督であると同時に、最多敗の記録保持者でもあります。
成功の裏には、必ずそれ以上の失敗経験が潜んでいるものなのです
 
3.小説
マーケティングの第一人者・ルディー和子氏によると、小説を読んでいるときの脳は、現実の出来事に対するときとほぼ同じ働き方をしているのだそうです
つまり、脳は小説で読んだ出来事と現実での経験を、ほとんど区別せずに処理しているということです。したがって、小説は現実世界で起こりうる出来事をシミュレーションするのに役立つといえるでしょう。
例えば、ドラマ「半沢直樹」の原作として知られる池井戸潤「オレたちバブル入行組」(文藝春秋、2004年)では、一介の銀行員・半沢直樹が、腐敗した組織に反旗を翻すさまが描かれています。
フィクションとはいえ、上司から理不尽なことを押しつけられたり、会社が間違った方向へ進んでしまったりといったシチュエーションは、現実にも十分起こりうることです。
小説を読むことで、実際には経験したことのない出来事を擬似的に体験でき、「こんな場合、自分ならどうするかな?」とシミュレーションをすることができるのです。
また、小説は共感力を育むのにも役立ちます。小説を読むということは、すなわち他人の視点に立って物事を眺めるということです。多くの小説に触れれば、それだけ多くの人の気持ちに共感できる心が育まれていくのです
人と協力して作業したり、後輩や部下を指導したり、取引先と交渉したりなど、「相手が何を望んでいるか」「どう感じているか」を察する能力が必要な場面は多々あります。共感力は、何をするにも必要な能力なのです。
 
4. 歴史書や自伝
史書や自伝など、実際の出来事がつづられたノンフィクション作品は、先人の偉大な知恵を学ぶのに役立ちます
例えば、徳川家康の伝記を読めば、なぜ200年以上も続く江戸幕府を作り上げることができたのか、戦国時代の混乱期にはどう立ち振る舞っていたのかなど、先人の生涯や思考を追体験しながら学びを得られます。
史書や自伝には、激動の時代を勝ち上がってきた偉人たちの生の体験や知恵が記されているのです。
もちろん、歴史書などに描かれる時代の状況は現代とかけ離れていますが、仕事や会社の話に置き換えることで機能する普遍的な知恵も多く得られるはずです
例えば、戦国武将たちの人間ドラマは、社会での処世術に応用できますし、カエサルの「ガリア戦記」、孫氏の「兵法」などの戦記ものは、ビジネスの戦略を立てるときなどの参考になります。
歴史に興味がない人は、敬遠しがちなジャンルですが、時には偉人たちの声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
以上、自己成長の効果がある、読書におすすめのジャンル4つを解説しました。
 
・効果的な読書の方法
読書を効果的なものにするには、どのような方法で読めばよいのでしょうか。4つの読書法を紹介します。
1..線やコメントの書き込み
本に書き込みをすると、脳が活性化され、読書の効果が高まります
「本の内容を理解する」「書き込む内容を考える」「ペンを持って動かす」「文字を書く」という4つの行為は、それぞれ脳の別々の領域を使って行われます
そのため、書き込みをすることで脳の広範な分野が刺激され、内容が頭にインプットされやすくなるのです。
精神科医の樺沢紫苑氏が実践している書き込み術をご紹介しましょう。用意するのは、蛍光マーカーとボールペンです。
蛍光マーカーは、気に入った文章や発見のあった箇所に線を引くのに使います。
考えや疑問が浮かんだら、ボールペンで本の余白にメモしましょう。
読み終わったら、マーキングした文のうち、最も重要だと思う3行を抜粋します。
樺沢氏によると、本の内容のエッセンスとなる3行をつかむことができれば、その本からは十分な学びが得られたと判断できるのだそうです。
 
2. 7回読書法
弁護士の山口真由氏は「7回読み読書法」を推奨しています。
7回読み読書法とは、同じ本を7回繰り返して読むという読み方です
7回とも熟読するわけではなく、何度か「拾い読み」をしたのちに、精読するという手順を踏みます
やり方は以下のとおりです。
1~3回 (サーチライト読み):見出しを拾い読みしながら本の全体像をつかむ
4~5回 (平読み):重要キーワードを意識しながら普通のスピードで読む
6~7回 (要約読み):内容を頭で要約しながら読む
繰り返し触れた情報ほど、記憶に残りやすいことが研究によって判明しているため、7回読み読書法は科学的な合理性があるといえそうです
隅から隅まで吸収したい本があるなら、ぜひ7回読み読書法を試してみてはいかがでしょうか。
 
4. 読書ノート
本を読み終えたら、必ず読書ノートを作るようにしましょう。読書ノートに読んだ本の情報をまとめることで、本の内容が頭に残りやすくなります
では、読書ノートはどのように書くのが効果的なのでしょうか。
一例として、株式会社アップリンクス取締役の山口拓朗氏が実践している「3×3マス読書ノート法」をご紹介します。
読書の前に、3×3の9つのマスを用意します。ノートなどに手書きした簡単なものでかまいません。そして、9つのマスに、「この本からどんなことを学びたいか」という目的を記入します。
例えば「松下幸之助の伝記」を読むとしたら、以下のような問いが考えられます。
松下幸之助が成功できた理由は何か
・どんなタイプのリーダーだったのか
・ポリシーは何だったか
・若い頃はどんな苦労をしてきたのか
・どんな名言を残しているか
以上のような問いをあらかじめ決めておくことで、読書に目的意識が生まれ、積極的に情報を取り込むことができます
問いの答えを読書中に発見したら、マスに書き込んでいきましょう。読み終える頃には、本の内容が9つのマスに整理され、いつでも知識を取り出せる状態です。
 
4. 並列読書
並列読書とは、2冊以上の本を同時に読む方法です。
多くの方は、本を1冊ずつ順番に読んでいるはずです。しかし、2冊以上を並行して読み進める読書法には、1冊ずつ読む方法にはないメリットがあります。
1つめのメリットは、読書の集中力が持続しやすくなることです。
自律神経研究の第一人者・小林弘幸氏によると、人間の集中力が続く限界は45分程度なのだそうです。
同じ本を2時間、3時間と続けて読んでいると、だんだん集中力が落ち、読み方が惰性的になってしまったという経験があるのではないでしょうか。
そこで、並列読書を試してみましょう。45分経って集中力が落ちてきたら別の本を読み、さらに45分読んだらまた元の本に戻る、というルールにすれば、飽きることなく新鮮な気持ちで読書を続けることができます。
複数の本の知識を関連づけられることも、並列読書のメリットです。たとえば「松下幸之助の伝記」と「心理学の入門書」を同時並行で読んだとします。
すると、「心理学の入門書」で得た知識を使って松下幸之助の成功した理由を分析できたり、「松下幸之助の伝記」に書かれていたエピソードをもとに心理学の概念をスムーズに理解できたり、ということが起こるかもしれません。
つまり、並行読書によって本と本との関連性に気づきやすくなり、知識の相乗効果を起こせるのです
以上、効果的な読書法を4つご紹介しました。
 
・効果的な読書の時間帯とは?
最後に、朝と夜それぞれの時間帯における読書の効果を解説します。
・朝に読書する効果
朝の読書が持つメリットは、一日の始めに精神のコンディションを整えられることです。
順天堂大学医学部教授の小林弘幸氏によると、朝に形成された自律神経のコンディションは、長時間持続する傾向があるのだそうです。
つまり、朝をバタバタと過ごしてしまうと、その日はずっと落ち着きがなくなったり、集中力がなくなったりしてしまう可能性が高くなるのです。
先述したように、読書には癒しの効果があります。朝に読書することで精神的なゆとりがもたらされ、心が落ち着くので、良い一日のスタートを切ることができるのです。
朝に読むものとしては、自分の「バイブル」となっているような本がおすすめです。 
バイブルとは、これまでに何度となく読み返している、自分の考えや行動の指針となっている本のことです。
バイブルを持つことは、自分の生き方や哲学を確立する意味で非常に大きな意味があります。
経営コンサルタントの石原明氏によると、大きな成功を収めている人の多くは、何らかのバイブルを持っていることが多いのだそうです。
自分のバイブルを朝に読み返し、目標や仕事に対する意識を再確認することで、フレッシュな気持ちで一日を始めることができるのです。
 
・夜に読書する効果
学校や仕事が終わってからの夜の読書には、一日の疲れを癒す効果があります
精神科医の樺沢紫苑氏によると、読書には高ぶった神経を落ち着かせ、リラックス状態を作り出す効果があるのだそうです。
そして、読書のリラックス効果はたった6分ほどで現れるのだそうです
つまり、一日の終わりに6分でも読書することで、疲れを癒やし、睡眠の質を高めることが期待できるのです。
とはいえ、夜はついダラダラ過ごしてしまって、なかなか読書する気になれないという方も多いでしょう。そこで使えるのが「時間簿」を作ることです。
時間簿という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、要はスケジュール表の簡易版のようなものです。なるべく日曜の夜に作成します。
平日の夜には何をするのか、あらかじめ時間の使い方を決めておけば、迷わず行動できるからです。
おおよその目安だけでもいいのでやることを決めておけば、つい寝る時間が遅くなったり、読書するつもりがテレビを見すぎてしまったりすることは少なくなるはずです。
朝と夜、どちらの時間帯の読書にもそれぞれのメリットがあります。効果に応じて読書のタイミングを変えてみてください。
 
ここまで2回に分けて読書がもたらすメリットや、効果的な読書法などを解説しました。
正直、読書にはメリットになることばかりです。一石何鳥になるのか、というくらいにいいことづくめです。
普段はあまり読書しない方も、この記事をきっかけに本を手に取ってみてはいかがでしょうか。
 
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。