kimunori10’s diary

マラソン、スポーツ、トレーニングを中心とした雑記ブログ

今改めて思う陸上競技の魅力

私が陸上競技を最初に始めたのは、中学校に入学してからです。

 

それから20数年が経ちました。

まさか、今現在まで自分が陸上競技を続けているとは、始めたときには想像つきませんでした。と同時に、いつまで陸上競技、そして走ることを辞めないのだろうか、と思います。


学生時代は、800m、1500m、3000m、5000mという種目を走っていました。そして、冬場はロードレースや駅伝大会をメインに大会に出ていました。

 

大学を経て、社会人となった今は、フルマラソンやロードレースを中心に走っていますが、春から秋、冬前まではトラックレースの記録会を中心に走ります。

完全にフルマラソンだけを走る市民ランナー、一般ランナーが多いと思います。

 

その中でなぜ、記録会等のトラックレースを走るのか。

それは、スピード感覚を衰えないようにするためと、人との駆け引きを養うようにするため、また目標とするタイムを出すためです。

 

トラックレースの記録会は、ロードレースとは勝手が全然違います。

まず、ロードレースの大会の説明を簡単にします。

 

スタート前に受付をして、ゼッケンや参加賞等を受け付けで指定の時間までにもらいに行きます。そこからは、スタートまでほぼ自由で、何をしてもいいです。

そして、ロードレースはスタート位置があまり決まっていません。スタートして決まった距離を走ってゴールして、記録証やドリンク等をゴール地点近くで受け取って終了となります。

また、ロードレースでは、服装やシューズといったものに規則はそこまでなく、チェックをされるわけではありません。

何をやってもいいわけではありませんが、制限時間内にゴールができればいい、という大会が多いので伸び伸びと走れます。

 

しかし、トラックレースでの記録会は、ロードレースとは少し勝手が違います。

まず、トラックレースでの記録会では、専用のスパイクシューズを履きます。(マラソンシューズでもいいが、履くスパイクは規定があり事前にチェックを受ける必要がある)

 

スタート時間はもちろん決まっているのですが、「1次コール」と「2次コール」があります。「1次コール」は、ゼッケンやスパイク、競技に使用する用具を審判に見せに行きます。実質「今日の記録会に参加します」という意思表示をする場でもあります。

「2次コール」は、ユニフォームとゼッケンを着用して、すぐに走れる格好に着替えておきます。要するに、本番前の最終確認のチェックを受けます。記録会は、着用するユニフォームやシューズゼッケン等規定が細かくありますそこがロードレースとは違う点です。

陸上競技場のトラックで開催される記録会や大会は明確な定義はありませんが、「陸上競技」と呼ぶ形になるしょうか。

 

話を長距離の記録会の内容に戻すと、人数や規模が大会によって違うことが多いです。

30人近くのときもあれば10人くらいのときもあります。

それくらいの人数が一斉にスタートする中、1人だけおじさんが混じることがあります。

 

記録会前にパンフレットやホームページで、スタートリストを確認します。その時に自分以外が全員学生のときは正直、「えっ、マジかよ」と一瞬思います。

しかし、すぐに「よしっ、この中で上位に入っておっさんの意地を見せてやろう」とスイッチが入ります。

 

トラックレースでの記録会は、距離が長くても10000mまでです。

ただ、近場で行われる記録会は、5000mか3000mのため、20〜30人の相手とスタートしてから、記録と勝負の駆け引きや位置取りが始まります。

時々、相手と接触したり、絡みあったりします。毎回同じようなレース展開はありません。

 

実は、数年前に貧血の症状があったときに、全然スピードを上げて走れなかったときにも記録会に出ていたことがあります。

しかし、1周くらい走ってすぐに集団から遅れて、その後も最下位を終始独走していたことがありました。

その後、ほぼ全員に周回遅れにされ、仕舞いには打ち切り(制限時間が過ぎると強制終了となり、トラック内から外に出ないといけないこと)になったことが何回もありました。

それでも記録会に出続けました。

 

そこまでしてどうしてその当時は出ていたのかというと、現状の自分の力を知るためと、レースでのスピード感を味わうためです。

私は普段1人で練習しているので、こういった機会は大変貴重なのです。

そして、現状の自分の力を知ることで次への発奮材料になり、その次の課題と目標が明確になります。

また、集団で少しでも走ることがいい意味での練習になります。

 

記録会や大会は、種目や組によってスタート時間が決まっています。

だから、その時間までに準備、ウォーミングアップ、招集等全て走れる状態に整えておかなければなりません。それも、普段の練習では経験できないことです。

 

学生時代のときであれば、学内や合同練習会で「タイムトライアル」という形で、記録会や大会に近い状態で走ることができます。その当時は、前日から緊張していました。

部活動でそういう練習のときは、多くの学校が大きな大会の学内選考会を兼ねていることが多いです。

そして、前もって先生から、「いつの日にタイムトライアルを行うから」と部員全員に報告されます。そこから、練習に身が入りますし、やる気が上がってきます。そして、部内の雰囲気に緊張感が走ります。

 

陸上競技は、個人競技の側面が確かにあります。

しかし、各々が勝手に競技や練習をしているわけでは決してありません。

特に、部活動やクラブチームに所属している場合は尚更です。また、1人で勝手に行動していいわけではありません。

 

他のスポーツ競技に比べれば、自由度は高い方ではあります。

練習の本練習(メイン練習)は全員で行うことが多いですが、ウォーミングアップは各自で行うことが多いです。ストレッチやウェイトトレーニング、補強運動等は各自で考えて行うことが多いと思います。

そして、練習以外の準備や片付け、ミーティング等は全員で行うと思います。

陸上競技は、種目が多岐に渡り、それぞれのその人の得意な種目に合った競技を選択し、練習して、試合に出て、記録や順位を付ける点に魅力がありますが他にもあります。

 

それは、先程も話したことですが、部活動やクラブチームで活動すれば、チームワークや仲間を思いやる気持ち、そして感謝の心が育まれる点にあるのではないかと思います。

 

誰しもが調子の良い状態のときばかりではありませんし、結果が思うように出ないときがあります。そして、怪我や体調を崩すことがあるでしょう。

そんな時には、どうしてなのか悩みますし、何をしたいいのか、どんなことをしていけばいいのか、先生や他の部員、チームメイトに相談したりするでしょう。

もし身近に同じような境遇に遭遇している人がいたら、お互い助け合うでしょうし、気遣うはずです。そして、応援したくなります。

そこからお互いに練習が出来て、結果が出たら自分がもし結果が出なくても、そのチームメイトが頑張って結果が出たら、嬉しく思えるのではないでしょうか。

 

大会の場でもチームメイトを応援するはずなので、自分にとってチームメイトからの応援が励みになりますし、嬉しくなると思います。

他人を思いやる心や感謝の気持ち、自分が応援されて他者を応援することで生まれるチームメイトの絆、これはチームとして動くことによる部活動やクラブ活動の素晴らしいところだと思います

 

また、陸上競技記録会や試合、大会があって成り立つ側面が強いです。

だから、陸上競技に関わる全ての人に、感謝の気持ちを常に持って競技をしないといけないと思います。

私は今現在は、1人で活動、行動しているので、その部分がクラブチームや部活動に所属している人よりも欠けている面があると思っています。また、その気持ちが持ちにくい点はあります。

 

しかし、大会や記録会、試合は、数多くの人が動いているおかげで成り立っています

大会は、私たちの目に見えないところで、時間も費用も人もすごく動き、働き、活動し、成り立ちます

 

学内でのタイムトライアルは、記録会や大会、試合を縮小したバージョンです。

まず、それを行う日程が決まります。

それから、参加する部員はそれに向けて準備します。

その裏では、マネージャー等が会場の手配、グラウンドの整備、ストップウォッチやメジャー等の計測や記入物の準備や配置、使用する用具の準備や設置、片付け、飲料水の準備その他諸々、想像できない程細かい準備をします。

 

しかし、部活動や練習等でそういったことを経験していれば、大会や記録会が開催されて、成り立っている現状に、感謝の気持ちが自然と持てるはずです。


どうしても陸上競技で活躍する選手に目がいきがちです。しかし、陸上競技競技の準備や片付け、手配、人員に想像以上に手間がかかります。もちろん、他のスポーツもそれは同様でしょう。

 

しかし、もし陸上競技を生で観戦、テレビや動画で観戦する機会があれば、選手だけでなく周りで動いている方々にも目を向けてみてください。

生で観ると、審判員や補助員の方々が、よく動いているのが目に入るので分かりやすいです。

例えば、、数多くのハードルを設置、片付けをするのに何人もの補助員が必要となります。

いくら記録計測が機械になって、ハンマー等の投擲物の拾得が、ラジコンみたいな道具になったからといっても、そういう準備を多くの人が関わることによって初めて、陸上競技は成り立ちます。


特に、今年の部活動生は陸上競技ができる感謝の気持ちを強く持っている人が多いことでしょう。そして、試合や大会、記録会等がなくなり、そういった場を提供してもらえるありがたみを多くの人が感じているのではないでしょうか。


だから、今後も陸上競技、スポーツを続けていく人は2020年を原点にして、何かに行き詰まったとき、成績が振るわなかったとき、挫折しそうになったときは思い返してみるといいでしょう

また、これから陸上競技から離れるという人も、この貴重な時間を今後の人生の「財産」にしていってほしいと思います。

 

陸上競技ももちろんですが、スポーツは心技体の「」の部分が大変重要です。

「技」や「体」に目を向ける前に「心」を見つめ直して、陸上競技ができる「今」を思う存分楽しんでほしいと思います。

 

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。