サプリメントについて
さて、サプリメントとは、一体どのように定義されているのでしょうか?
サプリメントは、ビタミンやミネラルなど健康の維持増進に役立つ特定の成分を濃縮し、錠剤やカプセル状にしたものです。
一度は皆さんも、薬局屋さん等で目にしたことがあるかもしれません。また、通販番組やコマーシャルで放送されているのを、目にしたことがあるのではないでしょうか?
実は、アメリカではDietary Supplementを「従来の食品・医薬品とは異なるカテゴリーの食品で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブ等の成分を含み、通常の食品と紛らわしくない形状(錠剤やカプセルなど)のもの」と定義しています。
・サプリメントの種類
1.ベースサプリメント
2.ヘルスサプリメント
3.オプショナルサプリメント
オプショナルサプリメントは、ウコン、マカ、ブルーベリー、グルコサミンなど、主に体調の回復のために利用されます。
・サプリメントの利用目的
さらに約5%は医薬品ではないのですが、病気の治療目的に使用しています。
・サプリメントの利用状況
また、以前サプリメントを利用したことがある方は約8割もいます。さらに大人だけでなく、子供用のサプリメントもあり、身体の成長や脳の発達のために、約8~10%程度の親が、子供にサプリメントを与えています。
・サプリメントの正しい利用方法
サプリメントの利用の前に、まずは毎日の食事から野菜、果物、乳製品、魚などを食品から取り入れるようにします。そのためには栄養バランスの良い食事を心掛け、食事内容や食生活自体を見直します。
サプリメントを購入する際には、成分名、含有量、お問い合わせ先を確認します。特に、健康面の安全性や有効性を判断するためには、含有量が必要です。
何種類か摂取している場合は、同じ成分が重複していることもあり、過剰摂取による体調不良も引き起こします。
サプリメントの利用によって病気の治癒が遅れたり、症状が悪化したりすることもあります。
サプリメントは食品ではありますが、薬のような副作用がないわけではありません。サプリメントを利用するときは、どこのメーカーをいつ、どのくらい飲んだかなどをメモし、体調が悪くなったときには、すぐに使用を中止し、医療機関や保健所へ報告しましょう。
・健康食品やサプリメントの摂りすぎにはくれぐれも要注意
先ほどの内容と一部重複するところがありますが、何度も申し上げるということは、それだけ気をつけなければならない、ということでもあるのです。
「健康食品」には、成分を濃縮していたり、医薬品の成分を含んでいたりするものが、数多くあります。効果を期待して摂り過ぎたりすると、危険性が増します。
また、服用している医薬品との相互作用で、思わぬ健康被害が発生することもありえます。もし身体に不調を感じたら、すぐにかかりつけの医師に相談をしましょう。
そして、医師に、健康食品やサプリメントを摂っていることをきちんと伝えましょう。
また、3度の食事をきちんとバランスよく食べることが、何よりも大事です。
「健康食品」には、法律上の定義はありません。
一般的には、通常の食品よりも、「健康に良い」、「健康に効果がある」、「健康の保持増進に役立つ」などの表現で、販売されているものを言います。
また、サプリメントは、ある成分が濃縮されて、錠剤やカプセルなど、通常の食品とは違う形をして作られた製品をいいます。ただし日本では、スナック菓子や飲料まで含むこともあります。
「Supplement」は、英語で「補助」、「補充」というような意味です。
ただし、健康食品やサプリメントが、実際に普通の食品よりも、「健康に良い」、「健康に効果がある」、「健康の保持増進に役立つ」かどうか、科学的根拠があるかどうかは、必ずしも十分ではありません。
また、健康食品やサプリメントは、薬の代わりではありません。
それから、「食品だから安心」、「天然成分だから安全」という解釈は誤解で、天然成分由来の健康食品でも、アレルギー症状や医薬品との相互作用を起こすものがあります。
特に、病人、子ども、妊産婦、高齢者、アレルギー体質のある方などは、要注意です。
ただ、サプリメントの良い点としては、食品中の特定の栄養成分を、錠剤やカプセル、飲料などの形で提供していることが多く、持ち運びが便利で、時や場所を選ばずに手軽に摂れるメリットがあります。
また、普通の食品には、極微量しか含まれていない栄養素も簡単に多量に摂取でき、また調理過程(加熱など)で失われる栄養素も効率良く摂取できる利点もあります。
例えば、1日2回以上の外食をしている人は、野菜など新鮮な食材の摂取量が少なく、ビタミンやミネラルが不足しがちです。
一方、食事のバランスが良く、さらに健康増進を目指す人であれば、「抗酸化」や「美容」など、的を絞った栄養素を選ぶことが基本です。
以下に挙げる3種類で、体の基本となる1.から順番にステップアップしていくのがおすすめです。
・サプリメントは3種類
1.普段の食事で不足しがちなもの(ビタミン、ミネラルなど)
2.免疫力や抗酸化など健康増進を期待するもの(青汁、黒酢など)
3.特定の部位や症状に的を当てたもの(ハーブや薬草、ダイエット系など)
・サプリメントは栄養バランスの偏った人におすすめ
サプリメントは、すでに栄養バランスのとれた食生活を送る人が摂取しても、大きな健康増進は望めません。
例えば、偏った食生活をしている、妊娠中である、1日の活動量が多い、減量のため食事量を減らしているといった、バランスのとれた栄養補給が難しい人におすすめです。
しかし、その効き目が分かる期間というのは、個人差があるだけでなく、サプリメントの種類や目的によっても全く異なります。
前述のように、サプリメントは治療が目的ではなく、あくまで栄養を補うための食品であると理解することです。
サプリメントを過信し、薬や治療を中断すると、病状が悪化する可能性もあるため注意しましょう。
・サプリメントの安全性について
しかし、中には素材の安全性が問題とされるものや、一部のサプリでは薬の成分を含むものもあり、そういった場合は注意が必要です。
こういった危険に対し、2020年6月1日、食品衛生法の一部が改正されて、健康食品に関する新しい制度ができました。
・新しくなった食品衛生法(健康食品に関する部分を抜粋)
1.摂取量や製造・品質管理について特に注意すべきものを「指定成分等」として管理する
2.指定成分等を含む食品には「指定成分等含有食品」などの表示を義務づける
3.指定成分等を含む食品による健康被害の情報を届け出る
また、サプリメントを正しく選ぶために、次のポイントを押さえておきましょう。
・正しく選ぶ5つのポイント
1.病気を治すものではなく、足りない成分を補うものです。
2.キャッチコピーは一例です。自分にもあてはまるかどうかは別です。
3.サプリのレビューや体験談はあくまでも参考程度にします。
4.有効成分「〇〇成分配合!」は効き目の証明ではないです。
5.「価格=品質」と思わずに成分や内容で選びます。
また、サプリメントはその見た目では、薬との違いが分かりにくいこともあります。次の表を参考に、ふさわしい形状であるか確認しましょう。
・健康食品と薬との形状の見分け方
薬:アンプル(薄いガラス製の密封容器)、舌下錠(ぜっかじょう)、スプレー管に充填した液体を口の中の粘膜から吸収させるものなど
健康食品:ソフトカプセル、ハードカプセル、錠剤、丸剤、粉末、顆粒、液状など ※全てに「食品」と記載
・購入時に注意したい5つのポイント
店頭やインターネット上で買うときには、次のポイントに注意します。これらの表示がないときは、問い合わせなどを行い、確認できた上で購入することが大切です。
・5つのポイント
1.製造業者や販売者などの名前と、原材料の表示
2.お客様相談窓口の連絡先
3.栄養成分やその他の含有成分の量(※1)
4.1日に飲む量や利用時の注意点など必要な情報(※2)
5.安全性や品質について紛らわしい表現(※3)
※1 体調を崩したときや、薬との相互作用を薬剤師などに見てもらうときに必要です。
※2 必要な情報とは、用法用量のほか、「妊娠中」や「持病のある人は医師や薬剤師に確認してから」といった注意事項です。ほとんどのサプリメントにはその記載があります。
※3 例えば、「天然成分で体に優しい」「販売数No.1だから安心」といった表現には注意しましょう。
また、病気やアレルギー体質の人は、サプリメントを買う前に医師や薬剤師などへ相談しましょう。自分で調べるときは、国立健康栄養研究所ホームページ「健康食品の安全性・有効性情報」から成分名などで調べることもできます。
・開封後は早めに飲みきる
持ち運びに便利なサプリメントケースに入れる場合には、子供が誤って開けないよう中身が見えない工夫をした方が安全です。
また、個装でないカプセルや錠剤は湿気を帯びやすいため、数日で飲める分だけを持ち運ぶようにしましょう。
・サプリで起こる健康被害。症状が続くなら病院受診を。
「サプリは食品だから沢山飲んでも大丈夫」「副作用はない」という誤った認識を持たれる方もいらっしゃいます。
しかし、実際には健康被害が生じたり、体調不良を起こしたりする方もいます。
もしも具合が悪くなったら、まずは飲むのをやめて症状が改善するか様子を見ます。軽い症状なら、販売メーカーの「お客様相談窓口」で相談できますが、症状が続くようであれば、病院へ受診し、次のポイントを医師に伝えましょう。
・医師や薬剤師に伝えるべきこと
1.製品名やメーカー名を、箱や説明書で持参する。
2.飲んだ期間と症状が出た時期
3.中止後の症状の変化
4.併用した健康食品や薬
5.アレルギーや持病
6.過去にその症状で医療機関を受診したことがあるか。
7.再度その健康食品をとって、同じ症状が出たか。
上記の5~7は、受診先の病院から保健所にも報告します。もしものときのために、いつ、何を、どれくらい、体調がどのように変化したかをメモする習慣をつけましょう。
これには行政機関が作った「健康食品手帳」を利用するのもおすすめです。
サプリメントを安全に正しく活用し、より良い健康管理に役立てていきましょう。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。