ケガをしても慌てない
私は、ケガをしたときこそ「正しい努力」をいつも行っている以上にするべきだと考えます。
ケガをしてしまったら、なぜケガをしたのか原因を探します。原因がわかったら、
その部分のケアをしながら、また次にケガを引き起こさないように、弱点部分の筋力強化や硬い所のストレッチ、マッサージ等で自分の弱点を改善します。
そこで、自分の弱い部分や動き、偏った動作などがないかを指導者や専門家、先生、トレーナー等の意見にアドバイスや指摘を受けます。そこで出た弱点やケガの原因は、自分で思っていた原因とは違うということが多分にしてあるものです。そうすることで、最大限ケガの予防に努めるべきだからです。
私も以前、「シンスプリント」というケガを繰り返し発症していました。
その当時は、走って痛くなったら整骨院に行き、回復して走って同じ箇所を痛める、という悪循環でした。
また、なぜ脚が痛くなるのか、どうしたらこのケガを繰り返し発症せずに済むのかを深く考えていませんでした。
先生や他人のせいにもしていたので、考えが浅はかだったと、今になって思います。
一般的に、意識の高い人は、結果に対する追求がものすごく深いと感じます。1日1日をものすごく大切に使いますし、一切無駄にしません。
そして、自分自身の身体のことを徹底的に調べます。他人よりも多くするのは、当たり前だと思っています。
目先を見ていません。もっと上の世界を見ているのです。
私は、ランニング歴が人生の半分以上となりました。
学生時代と比べて、ケガをして走れなくなる日はかなり減りましたが、そうはいっても、たまにケガをしてしまうことがあります。
つい先日ですが、走っているときに左脚のふくらはぎ上部に突如、突っ張るような感覚を覚えました。足をつる感覚というのか、表現が難しいのですが、ぴきっとなる感覚で、この症状は以前にも経験したことがありました。
しかし、私は、ストレッチやマッサージを入念に行い、走るペースを落とせばまたよくなっていくだろう、と考えました。ケアを施しても一向によくならず、マッサージやストレッチをしても痛みがひくことはなく、数日間走らず休養しました。
その時にいつも私はこう思います。
「なぜあの時もっとケアしなかったのか」
「なぜ少しの違和感や痛みにもっと向き合わなかったのか」と。
外出自粛期間等で数か月間、満足に走れなかった日があったでしょう。
そういうときでも、意識の高い選手は目標がブレずに、常日頃から志をしっかりもっています。
そういった選手は、できることを粛々とこなして、体幹トレーニングや身体のケア、弱い部分の筋力強化等を日々課題を見つけて行っているものです。
それは、アスリートだろうが、部活動の部員だろうが、一般ランナー等のスポーツ愛好家だろうが一緒だと思います。
与えられている時間は一緒です。生かすも殺すも、自分の意識と時間の使い方次第で、目標は大きく変わるものです。
また、志が低い時やモチベーションがいまひとつ乗り切らない時とかに自分の不注意で、予期せぬケガを招くときがあります。たとえば、大きな大会が終わった後に、気持ち的にほっとした状態で、そういうことが起こりやすいと言われています。気持ちと体はリンクしていると言われますが、まさにその典型ではないでしょうか。
そして、部活動の時とかに先生に遊び半分で部活をするな、と注意を受けたことのある人がいるのではないでしょうか。
気持ちが乗っていない人はよく見ているとわかるものです。
嫌々に動いているな、とか言動に覇気がないな、とか。また、部活動を時々さぼったり、遅刻したり、学校生活や日常生活が乱れていたりとか。
心技体は連動していて、全てがつながっています。心が乱れていたらベストパフォーマンスは出せないでしょう。また、上記のようにケガをしやすくなります。
どのスポーツにも、集中するときがあると思います。その時に、集中力に欠けるとパフォーマンス能力は上がりにくく、今の自分の最大限の能力は、発揮できないのではないでしょうか。
だから、ケガをしてしまっても、悲観することはないです。今まで以上に自分が強くなって、生まれ変われる時だと思いましょう。日々当たり前のことをここまでやったんだと、あとで自信をもって振り返れるくらいに。
自分自身の全ての能力を上げられるチャンスだと思います。