女性の歩き方について思うこと
以前の職業柄の癖なのか、女性の歩き方が気になってしまうときがあります。
例えば、ぱっと見の外見がきれいなのに、汚い歩き方をしていたらどうでしょうか。
逆に、背が低くて外見は地味だけど、優雅に颯爽と、堂々といい姿勢で歩いていたらどうでしょうか。
今回は、膝より下の部分に注目してみました。
本当であれば、人間の身体をフォーカスするときは、だいたい全て連動するので、
ある部分を特化した、限定的な見方をすることは、よろしくないと思います。
その点をどうかご理解していただいて、読み進めていってほしいと思います。
よくテレビ番組や、エクササイズのコーナー、本とかの特集記事とかで、以下のような文言があります。
「冷え性やむくみのある人、ふくらはぎが張りやすい人、足首周りを細くしたい人は、
足指のグーパー運動と、つま先とかかとの上げ下げ運動を勧めます。
たった１日１回、１０回を３セットすると、ふくらはぎが引き締まって細く見えます。
家で座りながらできるので、ご高齢の方や外出できないこのご時世、大変お勧めの
エクササイズです。無理なくできるのでぜひ続けてください。」
実は、上記の謳い文句は、「かなりザックリとした言い方」をしています。
しかも、それだけをやって成果が出るかといえば、必ずしもそうではありません。
わかっている方が多いと思うのですが、簡単にできて、楽に続けられると聞けば、やってみようと思うのではないでしょうか。
特に、女性は気にされている方が多いです。
しかし、気にされている方に見られる特徴と原因としては、
日常生活でふくらはぎを必要以上に「使いすぎて」しまっていることです。
そもそも、ふくらはぎを形成している筋肉は遅筋繊維で、疲れにくい性質で、よっぽど鍛えない限りは太くはならないのです。しかし、自分自身のふくらはぎが「太く見える」という人は要注意です。ふくらはぎの筋肉を使いすぎると、パンパンに張った状態になり、ふくらはぎ周辺の血液の流れが悪くなります。要するに、「むくみ」と言われる状態です。
ふくらはぎ周りの血行不良が原因で、血液循環が滞っている人は、
・自分でふくらはぎを押したときに、色の変化（色が元通りになる）の反応が悪い。
・弾力性がない。
・張っている感じがする。
・ふくらはぎの上部の太さと足首周りの太さがあまり変わらない。
・１０分くらいしか歩いていないのにふくらはぎが張ってしまう。等
また、ふくらはぎを必要以上に使いすぎてしまっている人に多い状態としては、
・足指が使えていない。
・足底が偏平足やハイアーチである。
・立ち姿勢のときに重心の位置が低い（膝が常に曲がっている、腰が落ちている）。
・体幹部分から動けていない。
・靴のサイズが合っていない。
しかし、なぜそうなってしまうのでしょうか。
・足指の機能が落ちているから。
・日ごろよくヒールの履いた靴や底の薄い（分厚い）サンダルを履くから。
・歩く機会が減っていくから。
・長年その歩き方が定着してしまっているから。
・身体を使う箇所に偏りが出てくるから。
・筋肉の付き方に偏りが出てくるから。
・体幹部分の筋力が弱いから。
そして、足裏や指が使えているかを判断する基準は、
・足の指でじゃんけんができるか。
・床に敷いたタオルを足の指だけで手前に引き寄せられるか。
・片足立ちができるか。
・足裏を触って柔らかいか。
・適度なアーチがあるか。
何がいけないのでしょうか。
・すりあし気味で歩くため、ふくらはぎしか使わない。
・べた足着地になると特定の筋肉しか使わない。。
・腿を上げないからインナーマッスルを使わない。
・平らな地面で生活していると、足裏の感度や筋肉の機能が低下していく。
・ハイアーチや偏平足、外反母趾はふくらはぎに負荷がかかりやすい。
上記で最近特に感じることですが、靴の性能が進化しているのに、人間の能力が退化してしまっているように感じます。道具の進歩・成長に人間が追い付いていません。
性能のいい商品を使っていても、使う人の動きがよくなければ、その人の足の機能は上がらないです。物理的な改善は可能ですが、機能的な改善は時間がかかりますし、費用も期間も長期間を要します。
また、マッサージや骨格矯正、インソール等は一生付き合っていくのかというと、予算面やずっと続けられるかというと、正直厳しい面があります。もしそれがなくなったら、状態が以前と同じに戻ってしまう可能性が高いので、やはり自分自身の動きや状態をその道のプロにしっかり診てもらった方が早いでしょう。
歩くという行為は、毎日行う人間の動きで大切なことです。私は、小学校の体育の授業で習わせてもいいと思うくらい大事な動きだと思っています。
ぜひ一度、街中を歩く自分の動きを見てほしいです。または、誰かに自分の歩き姿を動画で撮ってもらってください。
自信をもって、堂々と街中を歩けているでしょうか。
いきなり一気に変えるよりもまずは、自分の状態を意識するとこから始めてみてください。
