kimunori10’s diary

マラソン、スポーツ、トレーニングを中心とした雑記ブログ

スポーツジムの現状について

皆さんはスポーツジムに通った、または見学や体験をしに行ったことはありますか?そして、スポーツジムに対してどのような印象をお持ちでしょうか?
 
一昔前ですと、皆さんが想像するようなスポーツジムは、とにかく広くて大きく、マシーンがたくさん置いてあり、プールがあり、スタジオが何か所もあって、サウナがあって、シャワールームがたくさんあって更衣室が広い、というイメージがあったと思います
 
私がスポーツジムに初めて行ったときは都内の大手のスポーツジムでしたが、とにかく広くて施設自体が綺麗で全てが光輝いて見えるような感じでした。
そして、スタッフさんたちは明るくて元気が良くて、会員さんたちも楽しそうに運動をしていました。
 
スポーツジムに通いたいと考えている人たちは、何かしらの継続的に通いたくなる「条件」がいくつかあるはずです
もちろん、これには様々な意見はありますが、主に代表的なものをここで挙げておきます。
・会費が安い
・施設が綺麗で清潔に保たれている
・設備や器具が整い揃っている
・自分の目的に合ったプログラムが用意されている
・同じ目的を持った仲間がいる
・季節ごとのイベントや行事ごとがある
・定期的に通いやすい場所にある
・スタッフの接客対応が親切で丁寧である
・行きたい時に気軽に行ける
・時間の縛りがない
等施設によって様々なサービスがあると思います。
私が都心部に住んでいた頃、数十年前のスポーツジムは群雄割拠の状態で、新規オープンのお店が至る所に出来ていました。そのため競争が激しくなり、生き残れないジムは数年くらいでなくなっていました。
 
これはスポーツジムに限らず、どのお店もそうでしょう。ただ、昨今のスポーツジムの業界に関しては、時代の流れとニーズ、目的やサービスを求める顧客層の変化がある中で、数十年前とは様相が一変してしまいました。ということは、経営側の目線でいうと、今後生き残っていくためには、今までの概念を覆していかなければ、この業界では成功していかないとも言い切れるのです
 
では、これは一体どういうことを意味するのでしょうか?それを紐解くためには、昨今のスポーツジムがどのように変化していき、時代の流れに対応しているのかを見ていく必要があります。それでは1つずつ見ていきましょう。
1.設備投資の軽減
こちらは、運営、経営する側の意見です。先程申し上げたような設備や施設を作るのに莫大な資金が必要なのは、皆さんも容易に想像できるのではないでしょうか?
特に、スポーツジムにあるプールに関しては、建設費ももちろんのですが、「維持費」や「管理費」というものが想像以上にかかるのです
例えば、会員さんの利用が多くて、それを賄えるだけの経費がトータルで見てプラスに転じる目算があるのであれば、プールをジム内に設けてもいいと思います。
しかし、支出した金額から利益が出て、プラスに転じるには、たとえ毎日のように売り上げがプラスであっても、維持費や経費に掛かる費用はもちろんプールだけではないので、相当な年月がかかります。
光熱費、人件費、用具代、何らかのリース料金等々、とてつもない金額と支出が毎月のように襲ってくるのです
そこの部分の経費を少しでも抑えるにはどうしたらいいのか?そこで目を付けたのがプールがないスポーツジムであり、24時間営業のフィットネスジムや、カーブスに代表するような小規模のお店でのフィットネスサービス等なのです。もちろん、器具や用具代金、人件費等の負担はかかりますが、プールを作るよりもはるかに経費は安く抑えられます。
それに、プールの広さの土地やフロアも必要ありません。更衣室も要らなくなるでしょう。
だから、中小規模の会社がスポーツジムを運営する際には、先程のような何かに特化したジムのような形で運営していくのです
 
2.人件費の削減
スポーツジムで働いていたことがあるのですが、社員やアルバイトを含めて大型の店舗ですと、数十名以上のスタッフは当たり前にいます。それにプラスして、その店舗にインストラクターで指導に来るスタッフの方がいます。また、店舗によっては清掃員を雇っていたりするケースもあるでしょう。
人件費は予算の大部分を占める経費になります。そこを少しでも削減したいと思うのは、経営者側の意見ではありますがとても理解できる部分ではあります。
そこに目を付けたのが、最近次々と進出して都心部では至る所にある「無人型の24時間営業のフィットネスジム」です
簡単に言うと、必要最低限のスタッフを常駐させておいて、後は会員さん自身でご自由に施設や設備を使ってください、というシステムです
だから、今までジムに通っていたことはあるけどもっと自由に使いたいし、シャワーを浴びることはない、家から近所にあれば着替えることもない、そしてもっと気軽にかしこまらずにジムに行きたい、というような人に向けたサービスなのです。
近年では、AIを活用して深夜の時間帯の無人の店舗でも、利用者の動きを検知できるシステムが導入され始めています。こういったシステムが今後広がっていくと、ますます人手不足の解消の動きに拍車がかかっていくことになるでしょう
 
3.スポーツジムの店舗の小規模化
スタジオにプール、シャワールームに更衣室、あるいはサウナにジャグジーと、大型店のジムには存在することが多いです。こういった施設や設備を大幅にカットするだけでも、コンパクトなジムの造りに変えることができてしまいます
だから、ワンフロアでシンプルな施設で運営していけば、大幅なコスト削減につながります。都心部でテナントの賃料が高い所ですと、ワンフロアを借りるだけでもかなりの経費に繋がってしまい、経営が成り立たなくなる恐れが出てきます。
もちろん、ジムの活動形態にもよりますが、パーソナルトレーニングジムや少人数のレッスンも対応するジムであれば、そこまでフロアの大きさにこだわる必要はないため、宣伝を上手に活用してお客様を獲得できれば、経営は軌道に乗っていくことでしょう。
大手ですと、ライザップさんが代表的なのではないでしょうか?スポーツジムや小規模の分類に入れるのはどうかと思いますが、それでも列記としたパーソナルトレーニングジムでワンフロアのみで成功しており、必要最小限の設備と施設で、経営を黒字化させている会社だと言えるでしょう。
 
 

 
4.トレーナーやインストラクターの活動形態の幅が広がってきていること
私の知り合いの多くのフリーランスで活動しているトレーナーは、自宅やマンションの一室を借りて活動していたり、独立してお店を持っている方もそこまで広くないオフィスの一角を借りたりして活動しています。
しかも、最近では動画配信サービスを活用してトレーナーとお客様でトレーニング指導したり、お客様を複数人で同時に指導したりして活動の幅を広げています。
ということは、わざわざスポーツジムにトレーナーやインストラクターが出向かなくてもいいということになるのです
トレーナーやインストラクター目線でいうと、スポーツジムと契約して活動することはいいのですが、そもそもスポーツジムの店舗の減少や会員数の減少に伴い、会員自体の数が伸び悩んでいるのが現状です
それに、コロナ禍の昨今の現状に鑑みて、わざわざ感染リスクがあるスポーツジムに行かなくても、自宅や屋外で活動できるような運動をオンライン等で指導者から教えてもらえれば、お客様からしてみると、感染リスクが抑えられて、かつジムまでの移動時間が抑えられて、それに健康的になれるというように、便利なサービスに繋がっていくのです
動画にトレーニング関連をあげて副収入を得ている方々もいます。だから、時代の流れに乗じて活動の幅が広がっていったとも言えるでしょう。
 
5.他の店舗にはない特色を打ち出すサービスがあるジム
大手のスポーツジムでも、そのお店や会社でしかしていないような特色のあるサービスを次々と打ち出しています。これは、毎年そうだとは思うのですが、いかにお客様のニーズや特色、時代の変化に対応しているかが問われるところなのではないでしょうか?
ジム内の器具の最新設備の導入や、グループレッスンの真新しいプログラムやレッスン、それに特典サービスやイベントごと等もそれに含まれるかもしれません
先程も述べましたが、小さい規模のジムで生き残っていくには、他のジムにはない特色、ジムのコンセプトや経営理念を打ち出す必要性があります
例えば、ゴルファーに特化したライザップのパーソナルトレーニングジムは分かりやすいのではないでしょうか?
もちろん、女性専用のジムも今や当たり前になっていますが、それもそのうちの1つでしょう。30分間の運動や、60歳以上限定の運動施設、ランナー向けのジム、産前産後に特化した運動教室等、客層を絞った小型のジムが経営的にも今後、安定して生き残っていく時代になっていくことが予想されるのです
このことは、今後スポーツジムに限らず、お客様のニーズと時代に合わせたサービスを行っていく経営や運営をすることが、時代の流れや変化に生き残っていく鍵になるでしょう
 
 

 
6.異業種との連携や参画
以前であれば、スポーツクラブの会社がスポーツジムを運営して売り上げを上げていったように、その分野に特化した会社が経営していることがほとんどでした。
しかし昨今、どの業種でもそうなのですが、異業種が参画したり、大学と連携したりして、コラボやタッグを組んで売り上げを伸ばす会社が出てくるようになりました。特に、大学と共同研究して機械やトレーニング器具を開発し、そこでしか利用できないサービスを打ち出すお店が出てきています。
また、数は借りられますが、異業種がスポーツジム界に風穴を開けようと、斬新な発想でサービスを始めたことも今までにあります。
こういったことは、資本主義社会では当たり前のことではありますが、今までにない発想で新たな事業やサービスを始めることは今後も起こりうることですし、また考えられないような業種とタッグを組むことすらあり得るのです。
 
特に、AIを活用した経営システムや、店舗でのスタッフの無人化やキャッシュレス決済システム、動画を使用したトレーニング指導のシステムに関しては、ここ数年で利用が一気に伸びて、今後も拡大していくサービスといえるでしょうますます人手不足の解消を中心とした、新たなシステムの運用や取り組みが進んでいくことでしょう
スポーツジムは、時代とともに変わり続けて今に至ります。今後も運動を生涯好きでいられるようなサービスと発展を期待していきたいと思います。
 
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。