kimunori10’s diary

マラソン、スポーツ、トレーニングを中心とした雑記ブログ

深層外旋六筋とは

久々に筋肉について書いていこうと思います。
深層外旋六筋という言葉を、初めて耳にする人がほとんどなのではないでしょうか?
私も筋肉や身体のことを勉強するまで、全くと言っていいほど耳にしたことはありませんでした。
 
実際マニアックな筋肉であることは間違いありません。それに馴染みのない言葉であることも疑いようのない事実です。
なぜなら、それらの筋肉を実際に目で見て、触ることができないからですなんとなくそれらの筋肉の存在を感じることはできますが、はっきりとしないので尚更でしょう
 
どの辺りに存在しているのかというと、お尻の内側ですこの筋肉を鍛えると、お尻の見た目の美しさや下半身を多く使うスポーツを行う方にも効果的です
皆さんがご存じであるお尻の表層部分にある「大臀筋」は、単一の筋肉として人体の中で最も大きな筋肉です
 
お尻の筋肉をもう少し深く見ていくと、臀筋(大臀筋・中臀筋・小臀筋)深層外旋六筋(大腿方形筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、梨状筋、上双子筋、下双子筋)で構成されています
今回は、その中の深層外旋六筋についてご紹介していきます。
どういう筋肉で構成されていて、どのような役割や機能があるのか、また鍛え方や鍛えることによるメリットについて書いていきたいと思います。
多くは自宅でも簡単にできることばかりです。そして、鍛えた後のケアの仕方についても最後に書いていきますので、参考にしてみてください。
 
まずは殿筋群について見ていきます。
大臀筋:お尻の表層部分にある大臀筋は、単一の筋肉として人体の中で最も大きな筋肉です。股関節の伸展や外旋に重要な役割を担っています
中臀筋大臀筋の上部に位置する筋肉です。歩行中や片足で立つときに、骨盤をしっかり支える役割を担っています
小臀筋:中臀筋の深層部に位置する筋肉です。中臀筋と同じく、股関節の外転に重要な役割を担っています
 
次に、深層外旋六筋についてですが、先ほどに述べましたが、深層外旋六筋とは、大腿方形筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、梨状筋、上双子筋、下双子筋の6つの筋肉で構成されており、骨盤と大腿骨を結ぶ、股関節のインナーマッスルです
この深層外旋六筋は、骨盤と大腿骨(骨頭)を繋ぎ、股関節を安定する重要な役割があり、股関節を外旋(外側に回旋)させる筋肉です
 
ちなみに、この深層外旋六筋が弱ってくると、脚の着地(片脚)の際に「膝が内側に入る(内股)」になり、膝を痛める結果を招くことになります
例えば、長距離を走るランナーの方の場合ですと、膝の内側が痛くなる「鵞足炎」という症状が有名です。また、座りすぎや運動不足で深層外旋六筋が硬くなっている人も多く、ガニ股や腰痛の一因にもなる筋肉なのです。
 
深層外旋六筋が弱ると、足の着地の際に膝が内側に入る(ニーイン・トゥーアウト)になります。専門的に言うと、「股関節の内旋位→股関節の外旋筋が弱っていること」で起こりやすい現象です。
着地動作を繰り返すランニング動作で、膝の内側に炎症が起こる鵞足炎の症状がその典型です
また、テニスやバスケット、サッカーなどの激しいスポーツでは、深層外旋六筋が弱っていることで、膝の靭帯を痛めることがあります。日常動作では、階段の降りに注意が必要です。
 
ここからは、臀筋や深層外旋六筋を鍛えることによるメリットをご紹介します。
1.股関節がしっかりして、足の運動が行いやすくなる
2.膝痛が起こりにくい
3.良い姿勢、美尻になれる
その他にも
・便秘解消
基礎代謝アップ
・頻尿の予防 
などが挙げられます。
1.から順番に見ていきましょう。
1.は、深層外旋六筋の全ての筋肉は、骨盤から始まり大腿骨に停止しています。これは何を意味するのかと言うと、大腿骨が骨盤に繋がっている部分「大腿骨頭」を骨盤にしっかりと固定させて、股関節をぐらつかないようにしています
股関節がしっかり固定されていると、歩行や階段、腿上げや足の踏ん張りなどの日常動作が楽になります
スポーツでは陸上競技、サッカー、バスケットボールなどでパフォーマンスアップが可能になります。
 
2.は、先ほども述べましたとおり、深層外旋六筋の働きが弱くなると、片足の着地で膝が内側に入る(ニーイン・トゥーアウト)になり、膝を痛めることになります
しかし、深層外旋六筋をしっかりと鍛えておくことで、安全に着地をすることができるため、膝の関節の負担を抑え、鵞足炎や変形性膝関節症を始めとする膝の痛みを予防することができます
長時間歩くと膝の内側が痛むという方は、痛みのない範囲でこれからご紹介する深層外旋六筋のトレーニングを行うことをお勧めします。
 
3.は、深層外旋六筋を鍛えておくことで、股関節を正しい位置にもってくることができるので、良い姿勢を保つことができます。また、お尻が引き締まっていきます
 
ここからは、臀筋や深層外旋六筋を鍛えるときのポイントについてご紹介します。
お尻の筋トレは即効性があると言われています。そのため、少し鍛えるだけでも美尻効果を得られます
しかし、お尻の筋トレの代表格であるスクワットは、お尻だけでなく脚も鍛えることになるので、間違った方法で筋トレを続けると、脚が太くなる可能性があるので気を付けましょう。
・筋トレを効果的に行うための注意点
1.15回前後で限界がくるような種目は筋力アップに効果的です。
2.20回以上できるようになれば、レベルアップします。
3.フォームが崩れたり、違うフォームはよくありません。
4.まずは気に入った、取り組みやすい1~2種目を中心に行いましょう。
くれぐれもエクササイズは、無理なくできる範囲で行ってください。運動中に痛みを感じる場合は、医療機関での受診をお勧めします。なお、自己責任での実施をお願いします。
 
1.クラムシェル
深層外旋六筋が鍛えられます
1.横向きなり、両膝を曲げて背中を伸ばしておきます
2.息を吐きながら、膝を開きます
3.息を吸いながら、元の位置に戻ります
2.~3.を繰り返します。反対側の足も同様に行います。
エクササイズ中に骨盤が動かないように手でサポートすると効果的です
また、壁に身体の背部をつけて行うと、自然に綺麗なフォームが習得できます。
応用編として、エクササイズチューブを使うとより効果的に深層外旋六筋を鍛えることができます。
 
2.股関節外旋&サイドステップ
深層外旋六筋が鍛えられます
1.中腰姿勢になり、背中を伸ばしておきます
2.片足のつま先を少しあげ、外側に開きます
3.真横に移動します
4.反対側の足の片足のつま先を少しあげ、外側に開きます
5.真横に移動します
6.2~5を繰り返します
常に背中は真っ直ぐにしておきましょう
 
3.ツイスト・シングスレッグスクワット
深層外旋六筋、大臀筋大腿四頭筋ハムストリングスが鍛えられます
1.目印を立てて、片足立ちになります
2.身体を捻りながら、目印にタッチします(支持足の方向にタッチ)
3.膝が内側に入らないように気をつけます
4.ゆっくり元に戻ります
5.2~4を繰り返します
6.反対側の足も同様に行います
常に背中は真っ直ぐにしておきましょう
 
深層外旋六筋を鍛えておくべき理由
1.骨盤が後ろに倒れて背中が丸くなる(骨盤の後傾)
2.腰を痛めやすい
3.O脚になりやすい
 
1.は、深層外旋六筋が硬くなると、骨盤が後ろに倒れやすくなります骨盤の後傾は、骨盤のみならず背骨にも影響を与えて、背中が丸くなる姿勢になります
肩周りの筋肉は張ってきて(肩こり)、腰の負担が増え、見た目の姿勢も悪くなります。
 
2.は、先ほどの骨盤の後傾により、背中が丸くなることを述べましたが、その姿勢で立っていること、座っていることが長時間続くと、腰痛になる可能性が高くなります
 
3.は、深層外旋六筋が硬くなっていると、つま先が外向きの状態が続き、膝が外側へ開くO脚へと発展します
 
ここで、深層外旋六筋の硬さをチェックする方法として、仰向けの足開きチェックを行ってみましょう
・硬さチェック
良い場合:足の開く角度が約45°かつ左右対称であること
硬い場合:足の開く角度が45°以上、片足もしくは両足
 
では次に、深層外旋六筋と股関節を柔軟にする「自宅でできる深層外旋六筋をストレッチする方法」をご紹介します
1.仰向けの膝屈曲、床に近づけストレッチ
1.仰向けになり、片足の膝を曲げます
2.膝を曲げたまま、真横へ足を移動します
3.ゆっくりと膝を床に近づけます(膝が痛くない範囲で行います)
4.自然呼吸で30秒間静止します
5.反対側の足も同様に行います
余裕があれば、膝の上に足を乗せてストレッチを行います。強くすると膝を痛めますので、注意をしながら行ってください。
 
2.床座り足掛けストレッチ
1.床に膝を曲げて座ります
2.右足を左足の太腿に乗せます
3.背筋を伸ばすと、梨状筋が伸びます
4.自然呼吸で30秒間静止します
5.反対側の足も同様に行います
3.座りながら足掛けストレッチ
 
3.座りながら足掛けストレッチの方法
1.椅子に座ります
2.右足を左足の太ももに乗せます
3.ゆっくり体を前に倒すと、梨状筋が伸びます
4.自然呼吸で30秒間静止します
5.反対側の足も同様に行います
 
いかがでしたか?
深層外旋六筋は普段、あまり意識することのない筋肉ですが、股関節の縁の下の力持ちの役割で股関節を安定させて、体の動きをスムーズにしてくれています
運動指導の現場でも、深層外旋六筋のエクササイズを行った後、「腰の痛みがラクになった」とお客様から喜びの声を頂戴することがあるくらいです。
深層外旋六筋と一緒に鍛えておきたいのは、お尻の筋肉を構成する大臀筋、中臀筋です同時に鍛えておくことで、股関節を強靭にしてくれます
 
大臀筋、中臀筋
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。